トンネル掘削や都市部の土木工事において、切っても切り離せない課題が「水」の処理です。
掘削に伴って発生する高濃度の泥水あるいは地中から絶え間なく湧き出る濁水(だくすい)を、いかに迅速に、かつ法令を遵守した形で処理するか。
これは工期短縮とコスト管理の成否を分ける、現場の生命線とも言える重要なプロセスです。
私たち株式会社マキノは、常滑の地で90年以上にわたり「粉と水」を磨き上げる技術を追求してきました。
特にスペースが限られ、刻一刻と状況が変化する建設現場の皆さまから寄せられる切実な声に応えるべく、私たちは「機動力」と「分離性能」を極限まで両立させたソリューションを提案しています。
現場のスペース不足を解消するポータブル設計
「装置を置くスペースがないけれど、処理能力は落としたくない」
これは、都市部でのシールド工事や山岳トンネルの現場担当者さまから最も多くいただく相談の一つです。
一般的に、高い脱水性能を誇る精密分離システム(フィルタープレス)は、強固な基礎工事を必要とする大型の据付型をイメージされるかもしれません。
しかし、工事の進捗に合わせて装置を移設する必要がある現場や、限られたヤード内に設置しなければならないケースでは、その大きさがネックとなります。
マキノが提供するポータブル機は、その名の通り「移動」と「設置」の容易さを追求した設計になっています。
トラックの荷台に積載可能なコンパクトなサイズ感でありながら、心臓部にはマキノが長年培ってきた高効率な加圧メカニズムが凝縮されています。
基礎工事を最小限に抑え、現場に到着してすぐに稼働を開始できる。この「足回りの軽さ」こそが、厳しい工期と戦う皆さまにとっての強力な武器となります。
かつてある現場で、「この隙間に収まるなら、もう一つ別の工程を並行して進められるよ」と喜んでいただいたことが、私たちの設計思想の根幹にあります。
2026年の法改正と排出責任への対応
建設現場を取り巻く環境は、2026年に大きな転換期を迎えます。
廃棄物処理法施行規則の改正により、産業廃棄物の委託契約において、化学物質の含有量表示などの管理が一段と厳格化されます。
これは排出事業者である皆さまにとって、「何を、どれだけの量、どのような状態で出したのか」を正確に把握し、報告する責任がより重くなることを意味します。
特に工事排水から分離された「脱水ケーキ(水分が抜けて板状に固まった資源)」の管理は重要です。
不十分な脱水によってドロドロの状態で搬出されると、輸送中の漏えいリスクが高まるだけでなく、マニフェスト管理上の正確性も損なわれかねません。
マキノのシステムは、物理的な力で液体と個体を明確に分離します。
しっかりとした固形状のケーキとして排出することで、2026年からの新基準に適合した適正な廃棄物管理を、無理なく、誠実に行うことが可能になります。
「法規制は複雑で頭が痛いけれど、装置がしっかりしていれば安心できる」という現場の声を、私たちは技術で形にしています。
産廃コストを直接的に削減する脱水性能
経営層の皆さまにとって、避けて通れないのが産廃処理費用の高騰です。
汚泥の処理費用は、その多くが「重量」によって決まります。
つまり、分離した後の固形分に残る水分の割合(含水率)をわずか数パーセント下げるだけで、年間の搬出コストは劇的に変わります。
マキノの精密分離システムは、大気圧の約15倍に相当する、1.5MPaという極めて高い力でケーキを押し固めます。
液体の中に微細な固体が混じり合った泥状の懸濁液(スラリー)から、物理的限界まで水分を絞り出す。
この1.5MPaという圧力は、単純に強い力をかければ良いというものではありません。
その土地の土質や、掘削に使用する薬剤との相性を見極め、最適なタイミングで圧力を伝える必要があります。
水分をしっかりと抜くことで、ダンプカーの台数を減らし、輸送エネルギーを抑制することは、昨今のGX(グリーントランスフォーメーション)の観点からも大きなメリットをもたらします。
「捨てるはずだった泥が、カチカチの板になって重さが半分になった」という驚きの声が、私たちの最大の報酬です。
ろ布の選定が分ける現場の回転率
フィルタープレスの運用において、現場で最も苦労されるのが「目詰まり」への対応ではないでしょうか。
液体を通し、目的の粒子だけを堰き止める特殊なフィルター(ろ布)は、現場の状況によって最適なものが異なります。
粘土質の高い土壌、あるいは砂礫の多い現場。それぞれに対して、最適な素材と織り方のろ布を選ばなければ、すぐに目詰まりを起こして処理スピードが停滞してしまいます。
マキノは、単に機械を販売するメーカーではありません。
私たちは、事前に現場のサンプルをお預かりし、自社のラボで徹底した「ろ過テスト」を実施します。
どの程度の圧力をかければ最も効率的に水が抜けるのか、どのろ布を使えば目詰まりせず、かつろ液が清澄(せいちょう)になるのか。
ある現場では、他社製で1時間かかっていた工程が、私たちのテストに基づいたろ布への変更と圧力調整だけで、40分まで短縮された事例もありました。
この「20分の短縮」が積み重なることで、現場の回転率は飛躍的に向上し、働く方の負担も軽減されます。
現場のストレスから解放されるためのパートナーシップ
土木工事の現場は、常に予期せぬトラブルとの戦いです。
「ポンプの音がいつもと違う」「ろ液が少し濁ってきた気がする」
そうした現場の皆さまの感覚的な変化や不安に、私たちはプロフェッショナルとして寄り添います。
マキノの保守体制は、ただ部品を交換するだけではありません。
創業から90年以上、常滑の地で培った「現場感覚」を大切にする技術者が、皆さまのプロジェクトに伴走します。
私たちは、機械を売って終わりの関係は望んでいません。
工事が完了するその日まで、止まることのない濁水処理システムを通じて、皆さまが本来の工事に集中できる環境を整えること。
それが、精密分離システム(フィルタープレス)の専門メーカーとしての私たちの誇りです。
確かなデータに基づく誠実なエンジニアリング
私たちは、お客様に「この装置なら大丈夫です」と根拠なく申し上げることはありません。
全ては、事前のサンプル検証から導き出された科学的なデータに基づいています。
1.5MPaという高圧力がもたらす物理的な必然性と、現場の土質に合わせた最適な設計。
この二つが組み合わさって初めて、トラブルのない、スムーズな現場運営が可能になります。
「マキノさんのテスト結果通りだったよ、信じてよかった」
かつていただいたこのお言葉を胸に、私たちは今日も一台一台、誠意を込めてシステムを組み上げています。
2026年の法改正、そして厳しさを増す環境規制。それらを不安に思うのではなく、新しい技術を取り入れ、現場をより良くする機会と捉えてみませんか。
その第一歩として、まずは皆さまの現場にある「泥」を、私たちに見せてください。
自社のテスト設備で、最適な解決策を導き出し、目に見える形でお示しいたします。
現場の声を形にする技術と情熱
土木工事における濁水処理の課題は、技術によって必ず解決できます。
機動性に優れたポータブル機から、大規模な処理を支える全自動モデルまで、私たちのラインナップは全て、現場の悩みから生まれました。
環境への配慮、コストの削減、そして何より現場で働く皆さまの負荷軽減。
これらを同時に実現する「精密分離システム」の可能性を、ぜひ体感してください。
私たちは、知多半島から世界へ向けて、日本のモノづくりの底力を示し続けます。
皆さまの次なるプロジェクトが、よりクリーンで、より効率的なものとなるよう、誠心誠意サポートさせていただきます。
濁水処理でお困りの際は、ぜひ株式会社マキノへご相談ください。
まずはサンプルをお送りいただき、その「劇的な変化」を数字と実物でご確認いただければ幸いです。






